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ISO/IEC17025:2005 試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項

1.はじめに

JISマーク製品の検査・分析値、ISO/TS16949管理の製品検査・分析値、又はRoSH指令対応製品の検査・分析値などに対して、国際的に通用する信頼性要求が高まっています。また、新JIS制度では、JISの基準を満たしていることを証明するための試験を行うことが出来るのはISO/IEC17025の認定試験所に限られています。
試験所又は校正機関が発行する証明書の数値の信頼性はISO/IEC17025認定によるロゴマークを証明書に付与することにより、より確実になります。
ISO/IEC17025は、試験所又は校正機関が試験又は校正を行うにあたり、その能力があることを国際的に証明するための規格となっています。

2.ISO/IEC17025の背景

急速なグローバル化の進化に伴い、試験、検査結果を国際的に通用するようにするための基準、仕組みの必要性が高まり、1947年のオーストラリア試験所認定制度(NATA)を踏まえて1978年に試験所に対する要求事項の評価基準となるISO/IEC Guide25が発行されたのがはじまりです。その後、1999年12月にISO/IEC 17025:1999として刊行され、さらに2005年にはISO/IEC 17025:2005が発行されています。
日本では、JNLA-工業標準化法に基づく試験所登録制度において、登録にあたっては、ISO/IEC17025(JIS Q17025)への適合性について、その管理体制、要員、試験施設・機器などが適切であるかどうかを審査し、試験を実施する能力を持っていると認められた事業者に対して登録証が発行されます。

3.ISO/IEC17025とは

ISO/IEC17025は、試験所又は校正機関が試験又は校正を行うにあたり、その管理上の仕組みと技術上の能力についての基準を規定した国際規格です。「試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項」といわれており、その要求事項はマネジメントシステム及び試験・校正技術能力に関する2つで構成されています。
ISO9001規格では、組織における品質に関するマネジメントシステムが要求され、試験結果の品質を要求するものではありません。これに対してISO/IEC17025では、分析・試験結果の品質(信頼性のあるデータ提供)についても要求されています。

4.ISO/IEC17025の要求事項

管理上の要求事項
4.1 組織
4.2 品質システム
4.3 文書管理
4.3.1 一般
4.3.2 文書の承認及び発行
4.3.3 文書の変更
4.4 依頼、見積仕様書及び契約の内書の確認
4.5 試験・校正の下請負契約
4.6 サービス及び供給品の購買
4.7 依頼者へのサービス
4.8 苦情
4.9 不適合の試験・校正業務の管理
4.10 改善
4.11 是正処置
4.12 予防処置
4.13 記録の管理
4.14 内部監査
4.15 マネジメント・レビュー
5. 技術的要求事項
5.1 一般
5.2 要員
5.3 施設及び環境条件
5.4 試験・校正の方法及び方法の妥当性確認
5.4.1 一般
5.4.2 方法の選定
5.4.3 試験所・校正機関が開発した方法
5.4.4 規格外の方法
5.4.5 方法の妥当性確認
5.4.6 測定の不確かさの推定
5.4.7 データの管理
5.5 設備
5.6 測定のトレーサビリティ
5.6.1 一般
5.6.2 特定要求事項
5.6.2.1 校正
5.6.2.2 試験
5.6.3 参照標準及び標準物質
5.6.3.1 参照標準
5.6.3.2 標準物質
5.6.3.3 中間チェック
5.6.3.4 輸送及び保管
5.7 サンプリング
5.8 試験・校正品目の取扱い
5.9 試験・校正詰果の品質の保証
5.10 結果の報告
5.10.1 一般
5.10.2 試験報告書及び校正証明書
5.10.3 試験報告書
5.10.4 校正証明書
5.10.5 意見及び解釈
5.10.6 下請負契約者から得た試験・校正結果
5.10.7 電子的手段による結果の伝送
5.10.8 報告書及び証明書の書式
5.10.9 試験報告書及び校正証明書の修正

5.ISO/IEC17025導入のメリット

ISO/IEC17025の認証取得により企業は次のメリットが得られます。
国際相互承認協定により国際的に通用する試験所として認知されます。
ISO/IEC17025の認定ロゴ付き校正証明書はトレーサビリティの十分な証明になります。
ISO/IEC17025の認定ロゴは、広告や販売促進用の印刷物及び便箋等に使用することができ、顧客への営業ツールとなります。
JISの基準を満たしていることを証明するための試験を行うことができるのは、ISO/IEC17025の認定試験所に限られます。

6.ISO/IEC17025の審査、認定機関

ISO/IEC17025規格に基づく、試験所・校正機関の審査、認定は次の機関が行っています。
(1) 独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)認定センター(IAJapan)
分野:JIS規格に規定する試験など
(2) 財団法人日本適合性認定協会(JAB)
分野:電気試験、電磁両立性試験、化学試験、機械試験など
(3) 日本化学試験所認定機構(JCLA)
分野:化学関連分野及び食品関連分野の試験
(4) 株式会社電磁環境試験所認定センター(VLAC)
分野:EMC(電磁両立性)分野を主体とする試験
(5) ペリージョンソン ラボラトリー アクレディテーション インク(PJLA)
分野:電気・機械・質量・熱力学校正と電気・機械・化学・油・生物学試験など

7.認証取得活動のステップ

(1) 経営者の意志決定
(2) 推進組織(委員会)の設置
(3) 規格要求事項の理解
(4) 現状把握
現行文書の確認、申請不足資料の確認
(5) システム構築
1. マニュアル作成:品質システムの文書作成
2. 文書・手順書類の作成:規定、手順書類の作成
3. 不足データ・資料の作成:レーサビリティ、不確かさ評価のデータ採取
4. 関連文書類整備:JIS等の文書整理
(6) 申請、書類審査
システム文書及び試験・分析手順書をそろえて審査機関に申請します。
申請と同時に、書類審査が開始されます。
(7) 書類審査対応
書類審査での指摘への対応、文書類の修正、改定
(8) 運用
1. 関連従業員の教育、記録
2. 内部監査員養成:2日間のセミナーで内部監査員を養成します。
3. 内部監査の実施、記録
4. マネジメントレビューの実施、記録
(9) 現場審査
書類審査が合格した後、業務実施状況及び記録等を確認する現場審査を受けます。
(10) 現場審査での指摘事項への対応
現場審査で不適合指摘があれば、是正処置計画書を提出する。受理されたのち登録証が発行されます。
注意事項
(1) 上記のステップは、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)認定センター(IAJapan)で受審する場合です。
他の審査機関では、申請時に教育訓練及び内部監査の記録が必要な場合がありますので、申請の時期が異なります。
(2) 書類審査では、特に分析・検査手順について詳細に審査されます。不備があれば、修正、改定が要求されます。現場審査は、書類審査が合格した後に行われますので、文書の修正、改定に時間がかかる場合、現場審査の時期は遅れます。通常、申請後(書類審査開始後)2〜5ヶ月後になります。

8.マークタイムズドットコムの認証取得コンサルティング内容

(1) ISO/IEC17025規格の解説
(2) 推進体制と責任者の任命についてアドバイス
(3) システム構築の支援
トレーサビィリティーの確立、不確かさの見積り手順及びその評価結果 (さらに必要な場合、非公定法に対する妥当性確認)など技術的要求事項に特有の項目についても技術レベル確立の支援を行います。 以下の文書作成を支援します。
マニュアル作成
文書・手順書類の作成
不足データ・資料の作成
関連文書類整備
(4) 運用
関連従業員の教育及び内部監査員の養成を行います。また、記録が必要な次の項目について支援します。
内部監査の実施
マネジメントレビューの実施
(5) 審査対応、是正処置
書類審査での指摘への対応:文書修正、改定の支援
現場審査での指摘への対応:是正処置計画の作成支援

9.認証取得スケジュール

項 目  
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
(1) 規格の教育 ISO17025要求事項の解説                          
(2) 現状把握 現行文書の確認、申請不足資料の確認                        
(3) 体制と責任 認証取得チーム、責任者の選任                          
  システム構築     ☆−−−−−−                
(4) マニュアル作成 品質システムの文書作成                          
(5) 文書・手順書類の作成 規定、手順書類の作成                        
(6) 不足データ・資料の作成 トレーサビリティ、不確かさ評価のデータ、記録採取                        
(7) 関連文書類整備 JIS等の文書整理                        
  運用 構築したシステムの運用、記録の作成             ☆−−−−−−−−−−−−
(8) 関連従業員の教育 運用記録として必須項目                      
(9) 内部監査員養成セミナー 2日間のセミナーで内部監査員を養成する                          
(10) 内部監査の実施 運用記録として必須項目                          
(11) マネジメントレビューの実施 運用記録として必須項目                          
(12) 審査対策 書類・現地審査の対策                  
(13) 書類審査での指摘への対応 審査での指摘事項への対応                    
(14) 現場審査での指摘への対応 審査での指摘事項への対応                      
審査関連 審査機関と申請の相談                          
申請                          
書類審査                          
現場審査                      
登録                      
注意事項
1 上記スケジュール表はNITEで受審する場合です。他の審査機関では、申請時に教育訓練及び内部監査の記録が必要な場合がありますので、申請の時期が異なります。
2 申請について、先ず審査機関と申請に必要な文書等について相談します。
3 申請時には、分析・検査手順を明確にした文書が必要です。
4 申請受理された時点で、文書審査が行われます。文書審査では、特に分析・検査手順について詳細に審査されます。不備があれば、修正、改定が要求されます。
5 現場審査は、文書審査が合格した後に行われます。従って文書の修正、改定に時間がかかる場合、現場審査の時期は遅れます(申請後2〜5ヶ月後)。現場審査では主に記録が確認されます。
6 現場審査で不備、不適合を指摘された場合、是正処置計画を提出し、受理されると登録証が発行されます。

   



        

   

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